黒いエンジンオイルを交換するトラックの整備士と、道路に白線を引く作業員が並ぶ様子。背景には中東地図と石油タンカーが描かれている。
黒いエンジンオイルを交換するトラックの整備士と、道路に白線を引く作業員が並ぶ様子。背景には中東地図と石油タンカーが描かれている。

エンジンオイルの調達難は、物流の裏側で進行中のサプライチェーンのひずみを映しており、この状況を追う同僚や業界関係者には示唆のある文脈が含まれています。

「車の血液」入手難で物流に赤信号 記事の流れと主な事実

中東情勢の緊迫を背景に、日本国内でエンジンオイルやシンナーなど石油由来製品の調達が困難になっています。福井市の運送会社では、トラック250台のエンジンオイル交換を4か月から5〜6か月に延ばす対応を迫られており、整備担当者は「輸送が止まってしまうかもしれない」と危機感を示しています。価格は1.5倍に跳ね上がり、発注しても1か月以上入荷しない状況です。

経済産業省は潤滑油全体の必要量は確保されていると説明していますが、一部の流通事業者が供給不安から大量発注していることが「目詰まり」を生んでいます。特にインクや接着剤の原料となるトルエンは生産量が少なく、国内需要を満たす余裕がなくなりつつあります。一方、エチレンなど他のナフサ由来製品は輸出分を減らして国内需要に対応できているため、不足感に差が出ています。

インフラ関連業界にも影響が広がっており、道路の白線を引くためのシンナーの在庫は2か月分程度に減少。塗装業者からは「悪くなる一方」との悲痛な声も上がっています。政府は代替調達を急ぐとともに、事業者に過度な発注を控えるよう要請していますが、状況の改善は見通せていません。

主な事実

  • 北陸トラック運送ではエンジンオイル価格が1.5倍に上昇し、発注しても1〜1.5か月でしか入荷しない状況
  • 同社はエンジンオイル交換サイクルを4か月から5〜6か月に延ばしており、故障リスクの上昇が懸念される
  • 経済産業省は潤滑油の必要量は確保されているとしているが、トルエンなど特定原料で不足感が拡大
  • 道路ライン引きに使うシンナーの在庫は約2か月分に減少し、価格が倍近くに上昇している業者も
  • カルビーとカゴメがナフサ由来の溶剤不足を理由に主力商品のパッケージ変更を発表

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